2023.11.09 ベルギーimecや英Armが旗艦イベント 東京で「エコシステム」訴求相次ぐ

アイメックのイベントのもよう

 半導体関連の国際的な機関・企業のイベントが9日、東京都内で相次いだ。生成AIなど最新動向を踏まえた活発な情報発信やネットワーキングを展開。1社では解決できない課題にコンソーシアムやエコシステム(生態系)で取り組む状況を象徴した形だ。

 ベルギーの世界的研究機関imec(アイメック)はイベント「ITF(アイメック・テクノロジー・フォーラム)Japan 2023」を開催。スピーカーとして、imecと提携する半導体新会社ラピダスの小池淳義らが登壇し、小池社長は、スピード感を重視して進める半導体開発の戦略を語った。

 ITFは、ベルギーや世界の主要都市で開かれる、imecの代表的なイベント。日本開催は約1年ぶり。アイメックは世界に約600のパートナー(企業や大学など)があり、日本のシェアも高いという。半導体などマイクロエレトロニクスを軸に、モビリティーやヘルスケアなどでも、世界の企業・研究機関をつなぐエコシステムに力を入れている。

 一方、ソフトバンク傘下で半導体設計大手の英Arm(アーム)が開催したのは、カンファレンス「Arm Tech Symposia 2023」。半導体企業やOEM、ODM、ファウンドリー、ソフトウエアサービスプロバイダー、スタートアップなどのエンジニアやマネジメント層などが参加。ゲストスピーカーにソニー・ホンダモビリティの川西泉社長兼COO、AI研究の第一人者である札幌市立大学の中島秀之学長らも招いた。IPOを果たした直後だけに関心の高さを示した。