2023.11.27 リチウムイオン電池、発火などのトラブル防止へ OKIグループが関連サービス

導入された装置

セパレーターなどの状況もわかるセパレーターなどの状況もわかる

 ウエアラブル機器類の市場拡に伴い、リチウムイオン電池(LiB)の発火・焼損事故が社会問題になっている。電池容量増大とともに、被害も大きくなることが想定される。身に付けている場合が多いだけに、万一の際の延焼性の確認などのニーズが増えている。

 OKIグループのOKIエンジニアリング(OEG)は、LiB関連のサービスを拡充させている。LiBやLiB搭載機器の発火・焼損耐性、延焼性評価サービスを9月から開始。かねて手掛ける焼損解析や良品解析と併せて、ガス分析も含めてワンストップで対応、電池搭載機器のメーカーを支援する。

 同社は2018年ごろから、LiBの焼損原因の調査を始め、20年度からは焼損解析のサービスを開始、22年度から良品解析(内在する欠陥や不具合構造などを検出し、評価)のサービスを提供。これまでに300件以上を手がけてきた。

 延焼性評価サービスは、オーダーメイドの試験装置を導入。外部応力(釘刺し・圧壊)、過充電、外部加熱など強制的な負荷を与えた場合に、どの程度の負荷で発火や焼損が発生するか、発火・焼損が発生した際にどのような状態になるかを確認。電池や電池搭載機器の発火・焼損耐性や延焼性を評価する。

 焼損耐性の評価は、電池の電圧値、電流値、温度(電池と機器)、評価時の撮影など。

 また、全固体電池も今後の研究課題になっている。

 (30日の電波新聞/電波新聞デジタル詳報予定です)