2023.12.06 第43回島津賞に京大医学研究科の岩田想教授
岩田想教授
島津科学技術振興財団は6日、2023年度の第43回島津賞に京都大学大学院医学研究科の岩田想教授を選定したと発表した。同賞は科学技術、主として科学計測に係る領域で基礎的研究および応用・実用化研究において著しい成果をあげた功労者を表彰する。
受賞の対象になった岩田教授の業績は「膜タンパク質の3次元から4次元構造解析方法の開発」。
生体高分子の立体構造の測定を従来の方法だと数ミリ秒要したのに対し、X線自由電子レーザ「SACLA」を利用して数10fs以下の時間で測定可能とした。また生体高分子結晶中の蛋白質の動きを実時間観察するシステムを構築、さらに生体高分子構造の実時間反応動画を撮影という4次元解析も可能にした。
また45歳以下の研究者が対象の第6回島津奨励賞には東京工業大学生命理工学院の神谷真子教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科の岩崎渉教授、大阪大学蛋白質研究所の中根崇智特任准教授の3名が選ばれた。
表彰式と記念講演は24年2月20日、京都市中京区のホテルオークラ京都で行われる。(詳細は7日付け2面掲載予定)