2023.12.13 ラピダス協業「順調」 2ナノの先の半導体も展望 IBMで研究開発統括のギル氏

記者会見したギル氏

 米IBMで研究開発部門を統括するダリオ・ギル氏は12、13日と、東京都内で記者会見や「セミコンジャパン2023」の講演で登壇。同社の量子コンピューターやAIを中心に最新状況を解説した。先に発足したAIアライアンスの意義も強調。次世代半導体国産化を目指すラピダスとの協業は順調に進み、数百人単位の技術者を受け入れる予定と表明した。

 ギル氏はIBMシニア・バイス・プレジデントでIBM Researchディレクター。

 先日発足した国際的なAIアライアンス。ソニーやソフトバンク、メタなど代表的なテック企業に加え、東京大学や慶応大学など代表的なアカデミアも参画。部会で活動予定という。

 また、米国の研究所で受け入れたラピダスの技術者は100人に達した。「非常に有能な技術者たちで意欲も高く、連携は友好的だ」と指摘した。ラピダスは、北海道千歳市の工場で25年に試作ライン稼働、27年から量産を予定しており、ギル氏は「全てスケジュール通りで順調だ」と強調した。

 ほとんど原っぱのようだった土地の画像と、工場建設が進む状況を映像で紹介しつつ、「日本全体がこの状況をもたらしている」と、半導体産業を支援する政府の取り組みを評価する考えを示した。ラピダスとの協業では2ナノ、さらにその先の開発も見込まれている。

 (14日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)