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【関西エレクトロニクス産業特集】関西大手セットメーカー3社の4-12月業績 各社、中国事業で苦戦

 関西の大手セットメーカー各社は、米中貿易摩擦など世界的に不透明な経済情勢が続いていた状況に、新型コロナウイルスのパンデミックが加わり、ビジネスの先行きに不透明感が漂っている。

 大手各社の20年3月期第3四半期(19年4-12月、3Q)決算が発表された2月時点では、まだ新型コロナウイルス感染拡大の影響は明らかになっていなかったが、中国事業の苦戦や国内消費税増税後の反動などの影響が出ていた。

住宅関連が堅調

 パナソニックは、住宅関連が堅調に推移したものの、海外でのテレビの苦戦や中国市況の悪化に伴う車載機器および実装機等の減販などによって減収となった。

 営業利益も中国での減販損やテレビの苦戦、車載機器の開発費増、事業構造改革費用の計上などで減益となっている。

 新型コロナウイルスの感染拡大が業績に与える影響は現時点では精査中だが、通期業績予想は今のところ変更していない。

 同社は個別の工場稼働状況を開示していないが、マレーシア工場(ルームエアコン、テレビなど)では、同国政府の要請により18日から月末まで稼働停止となるなど、各国の状況によって生産・物流への影響が生じている。

 「事業環境は予断を許さない状況だが、しっかり注視しつつ、経営体質の強化に引き続き取り組む」(梅田博和取締役常務執行役員CFO=最高財務責任者)考えだ。

着実な回復見せる

 シャープは、米中貿易摩擦の長期化や消費税増税の反動など、厳しい事業環境を受けて減収減益となったものの、10-12月期で見れば売上高は₣ 渋ながら、各利益は2桁の大幅増益を確保し、着実に回復している。

 ただ半導体関連(レーザー・センサーなど)のデバイス事業での需要回復の想定以上の遅れや、部材調達の困難さ、テレビ販売の厳しさといった米中貿易摩擦の長期化による影響を折り込み、売上高の通期予想を当初見通しから2千億円減の2兆4500億円に下方修正した(各利益の見通しは据え置き)。

 この時点では、まだ新型コロナウイルスの拡大について合理的な影響の算出が困難なため、通期業績予想には織り込んでいない。

 3月の社員向けメッセージで、戴正呉代表取締役会長兼社長は「足元では新型コロナウイルスの感染拡大による中国工場の稼働停止や物流の混乱、さらには経済活動全般の停滞などから、企業業績への大きな影響が懸念されており、先行きはますます不透明になっている」とし、「全社を挙げて迅速な対策を講じ、業績への影響を最小化すべく取り組んでいる」とコメントした。

 また「当社は競合他社に比べてASEAN工場の生産ウエートが高いことから、今後、他社に先んじて生産を正常化することにより、シェア拡大に貪欲に取り組んでいきたい」と表明した。

売上げ過去最高

 一方、ダイキン工業では、過去最高の売上高、営業利益を更新した。

 空調事業は全地域で好調を持続している。中国では、景気が減速する中でも市場の変化に対応した品ぞろえの強化などを図った結果、売上高が現地通貨ベースで前年同期を上回った。

 下期以降は、半導体市場の回復遅れや為替のマイナス影響の拡大、日本・米国での暖冬などがあり事業環境は厳しいが、空調事業の欧州やインドなど販売が堅調な地域における拡販、トータルコストダウンの推進により通期営業利益計画2850億円の達成を目指している。

 ただ、同社でも新型コロナウイルス感染拡大についてはマイナス要因となり、中国・武漢工場やマレーシア工場の停止など、影響が出ている。迅速に事態への対応を図りながら、業績への影響を極力減らすよう努力していく。



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