2024.01.09 【製造技術総合特集】製造装置 主要各社の24年戦略  ジャパンユニックス

河野 常務

海外の営業拠点拡充を継続
ラボ機能で評価試験に対応

 ジャパンユニックスは、はんだ付けロボットを主力事業とするソルダリング専門メーカー。中国、韓国、マレーシア、台湾、メキシコ、北米、インドに営業拠点を構え、同時に代理店網も拡充し、グローバル事業を展開している。

 2023年はSMT系の海外の展示会に積極的に出展した。

 河野賢太郎常務は「いずれの展示会も盛況で、当社のブースも例えば11月のプロダクトロニカでは欧州各国からの来場があり、引き合いも多かった。市況は欧米、東南アジアは悪くないが、経済が落ち込んでいる中国や中国の影響が大きい日本は伸び悩んでいる。当社は車載基板を主要ターゲットにしており、EVの設備投資に左右されるが、24年の復活に期待している」と話す。

 海外の営業拠点を拡充し、23年はメキシコではグアダラハラに次いでモンテレーに事務所を開設した。モンテレーはグアダラハラと同様に電装系など外資系自動車関連企業が多数進出しており、車載基板の顧客のサービス拡充を進めている。

 中国は華東地区の上海市、華南地区の深圳市に営業拠点を構えているが、顧客密着の営業体制を強化するために中国で3拠点目になる蘇州事務所(江蘇省蘇州市)に新たに開設した。蘇州はエレクトロニクス企業が集積しており、日系企業も数多く進出している。蘇州事務所はデモ機を展示するとともに、ラボ機能を持って顧客の評価試験などにも対応する。

 同社はレーザーはんだ付けロボットの最上位機種「SOLDER MEISTER」はじめネットワーク対応UNIX-DFシリーズ、新開発の「エリアレーザー」技術を採用した2点同時や基板の上下両面からのレーザー照射を可能にした「デュアルエリアソルダリングシステム」を市場に投入している。デュアルエリアソルダリングシステムは、下面からレーザーはんだ付けが行えることで、搬送ラインにおいて基板の反転が不要になり治具も必要としない。

 同社はIPCの日本の総合代理店として標準規格書の販売や規格の普及推進活動を行っている。IPC日本代表は同社の河野友作氏が務めている。