医療やヘルスケア分野でシェアの高い日本事務器は、健診に関わるあらゆるデータのプラットフォーム化を実現していくため、サービス強化を図っている。ヘルスケアデータの利活用が加速する中、新たに健康寿命の延伸を目的とした健診施設や受診者をサポートするための健診システム「CARNAS ＆g（カルナス アンジー）」の提供を始めた。

　ヘルスケア分野におけるデータの利活用をはじめ、医療分野でのデジタルトランスフォーメーション（DX）を通じたサービスの効率化・質の向上に向けた活動が活発化している。加えて、医療機関全体の課題として、セキュリティー問題として急激に増加しているランサムウエアなど多様化・巧妙化したサイバー攻撃の対策も急務だ。

　こうした状況を背景に、国の施策も医療機関向けに提供されている各種情報システムは、運用に合わせて個別カスタマイズする個社対応から「標準化」に向け、大きくシフトしつつある。

　同社では、健診システムの「標準化」を念頭に、新たに健診システムCARNAS ＆g（カルナス アンジー）の提供を開始した。CARNAS ＆gを健診に関わるあらゆるデータのプラットフォームとして提供していく。

　総合健康管理システム「CARNASシリーズ」のクラウドサービス第2弾となるもので、同社では「クラウド型であることを生かし、常に新しい機能の提供、安全性を考慮したセキュリティー対策、お客さまの事業規模に応じたフレキシブルなプランでお客さまの健診事業の価値向上に向けて、DX化の推進と受診者のリピート率向上をサポートしていく」としている。

　CARNAS ＆gは、将来を見据えた標準化対応が可能なクラウド型の健診システムとして、総合健康管理システム「CARNAS」に搭載していた基本業務機能に加えて、連絡事項の見落とし防止や操作に困った際にすぐに画面からサポートセンターへ問い合わせが行えるなど、UI（ユーザーインターフェース）デザインに工夫を凝らし、職員スタッフの利便性向上につながる機能を新たに搭載している。

　定期的なアップデートや受診者向けのアプリケーションとシステムとのAPI連携による機能拡張が図れる。

　同社では、健診に関わるあらゆるデータのプラットフォームとして、今後、電子カルテとの連携や巡回機能、Web問診サービス、Web結果参照サービスなどの機能追加を計画している。