2024.01.16 【半導体/エレクトロニクス商社特集】半導体/エレクトロニクス商社 24年の経営戦略 立花エレテック 布山尚伸社長
布山 社長
技術商社の強み発揮し水準確保
立花エレテックは、2021年に創業100周年を迎え、次の100周年に向けて力強くスタートしている。
布山尚伸社長は「24年3月期上期決算も連結上期ベースで売上高、利益全て2期連続で過去最高を更新できた。売上高の9割を占めるFAシステム、半導体デバイスの両事業が業績をけん引した。仕入れ先の支援を得ながら先行的に商品を押さえてもらい、戦略的に在庫を持って顧客への供給責任を果たせたことが大きい。連結通期も先行き不透明な状況だが、全社員の約4分の1が技術者である技術商社の強みを発揮することで、前期と同程度の水準は確保できそうだ」と話す。
中長期経営計画「NEW C・C・J2200」(21~25年度)をブラッシュアップ。好業績で折り返せる見通しから24、25両年度はさらにギアを上げ、決めたことを確実にやり遂げ、企業基盤の構築を目指す。
FAシステム事業は、顧客の求めるソリューション提供と、アプリケーション技術力の強化に取り組む。ロボットやIoT、M2M、3Dプリンターを使った自動化・省人化、新しいモノづくりを提案。子会社の大電社、高木商会とのシナジー効果も高める。
半導体デバイス事業は、マイコンやパワー半導体に外資系半導体を加えアナログIC、ストレージなど6プロジェクトを強化。子会社の立花デバイスコンポーネント、立花電子ソリューションズの技術と営業力を生かしたシナジー効果も発揮する。
23年度売上高が過去最高見通しの施設事業は、東名阪の大型プロジェクト案件を含め環境配慮・省エネ型照明、空調、エレベーターの販売を拡大。第三の柱事業にしていく。
マニュファクチャリング・サービスのMS事業は、電子機器の設計・製造受託のEMSと、金属加工・製造受託を行うMMSの両輪で市場開拓を進める。
海外事業は半導体とFA製品を日系のほか、ローカルにも販売し、アジアのリーディングカンパニーを目指す。DX化、ジョブ型新人事制度を3年かけて定着させ、人基軸経営を推進する。