2024.01.19 世界スマホ出荷、アップルが初の首位 サムスンは2位転落

IDCの発表から

 米調査会社IDCのまとめでは、2023年の世界のスマートフォン市場で、米アップルが出荷数ベースで史上最高のシェアを得て、通年のシェアで初めて首位に立った。韓国サムスン電子が2010年からシェア首位を保ち続けていたが、アップルに譲った。アップルの営業戦略やプレミアム端末の奏功、Android市場全体の多様化が背景にあるという。

 世界のスマホ市場は全体として、依然厳しい状況にはあるが、勢いは急速に回復に向かっている。暫定データによると、23年の世界のスマホ出荷台数は前年比3.2%減の11億7000万台。

 これはここ10年間で最低だが、マクロ経済の課題と在庫の増加が要因で、下半期は成長し、第4四半期は前年同期比8.5%増の3億2610万台の出荷になった。

 通年の出荷は、アップル2億3460万台(前年比3.7%増)でシェア20.1%。サムスン2億2660万台(同13.6%減)でシェア19.4%になった。

 こうしたアップルの継続的な成功と回復力は、積極的な下取りキャンペーンと無金利分割払いプランに後押しされており、いま市場の20%以上を占めるプレミアム端末の増加傾向によるところが大きい、と分析している。またAndroid市場全体が多様化しており、多くの新興勢が伸びているという。

 「中国One Plus(ワンプラス)、Honor(オナー)、米グーグルなどは低価格帯で非常に競争力のあるデバイスを発売している。また折りたたみ式端末やAI(人工知能)機能に関する議論が活発化。全体的に、スマホは非常に興味深い時代に向かっている」と分析している。

 (22日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)