2024.02.02 日本アビオニクスがEVハーネス向け超音波接合装置 高出力で太径対応、低温接合で母材劣化防ぐ

日本アビオニクスのEVハーネス超音波金属接合装置「SEー10K」。高出力化で太径ハーネスも短時間で接合可能だ

 日本アビオニクスは2日、電気自動車(EV)の動力系ワイヤハーネスをターゲットにした超音波接合装置を発売した。高出力で太径ハーネスを短時間で接合できる。

 超音波金属接合装置「SEー10K」は超音波振動で酸化膜を除去しながら、金属の新生面を露出させて金属原子間の接合を行うことで高い強度を実現できる。

 融点以下で金属を溶かさない「固相接合」のため固体状態での接合が可能だ。低温で接合できるため、端子や撚(よ)り線など母材の熱劣化も少なく高品質、高信頼性の接合ができるのが特長。高い耐振動性を持たせることができ、接続抵抗値も低いため急速充電時でも発熱を抑えられるメリットがある。

 SEー10KはEVハーネスの中でも高電圧大電流を扱う太径の動力系ハーネスの接合に焦点を当てて開発。撚り線サイズは最大120SQまで対応する。

 高出力化も高品質な接合に欠かせない条件だ。10kWと超音波金属接合機器の中でも「業界最高クラス」を誇る。これにより120SQの太径ハーネスでも約2秒の短時間で接合。接合時間は他社製品に比べ約30%短縮したとする。
撚り線がばらけないようしっかり固定させる機構も重要だ。SEー10Kでは高い剛性を持ったガイドでハーネスを両脇からしっかり抑え、最大加圧10キロニュートンの力を加え接合品質を高める。

 低温・短時間接合で母材の劣化を防ぐとともに生産性の向上も図れる。接合時のエネルギーも低減でき、CO₂削減にもつながる。
(2日付の電波新聞/電波デジタルで詳報します)