2024.02.08 【抵抗器特集】ツバメ無線 ジョイスティック、医療用途で拡大

 ツバメ無線は創業95年の歴史を持つ可変抵抗器専門メーカー。技術力や品質に定評があり、事業の三本柱である可変抵抗器、ジョイスティック、スリップリングは、それぞれ顧客の要望に応え、需要が伸びている。研究試作品にも気軽に対応している。

 スリップリングは固定側から回転側に電気を供給する装置で、監視カメラやゲーム機舞台照明などに多数採用されている。この回転ライフを現在の機種より10倍以上に伸ばせる日本特許が昨年、米国特許庁からも承認された。同特許を使用した新製品「SRG-27-6CL」の開発を進めている。

 ジョイスティックは可変抵抗器の技術を応用し、監視カメラ用リモコン、シンセサイザー、クレーンの操縦、手術支援ロボットなど幅広い分野で使用されている。2次元用、3次元用と機種を増やして顧客の要望に対応。雨にも負けないブーツ(縦蛇腹タイプ)付き機種「TX-26RAJBO4R」を製品化し、好評を得ている。各業界からの引き合いも増加傾向だ。

 医療用途での実績も拡大している。高精度でぶれがなく、長時間の操作でも疲れにくい設計が高い評価を得ている。コマンドスイッチ付き3次元ジョイスティック「55TX26-3DRS」はレバーに設置されたツマミを回すことで3次元コントロールが可能。レバー上部にはプッシュ型コマンドスイッチを搭載し、操作性を向上。検眼機の操作レバーのほか、測定器などでも実績を上げている。

 コマンドスイッチ付き製品のニーズは高く、ラインアップを拡充している。「TX-26RAJSR」や「TX-13RPSR」は小型で使いやすい構造にコマンドスイッチを搭載する。