2024.03.27 【ミリ波】芸術は命懸けの遊び

 美術館の企画展も楽しいが、個人経営の画廊は扱う作家に個性がにじみ出ていて面白い。美術取材を担当していた頃は連日のように各所を巡っていたせいか、今でも仕事気分が抜けない▼過日、付き合いの長い画廊を訪ね、ある物故画家と親交があった仲間も集って思い出話に花を咲かせた。画廊主がいつも言うのは「芸術は命懸けの遊びだ」と。なるほど。その師だった画家は「美を見て死ね」と題するコラムを雑誌に連載するなど、私にとっても兄であり父のような存在だった▼企業や財団による...  (つづく)