2024.04.04 都内で台湾半導体セミナー、呉大臣が日本に協力呼びかけ

台湾の呉政忠・国家科学及技術委員会主任委員(写真提供=TCA)

 PSMC会長を務める黄崇仁博士(写真提供=TCA) PSMC会長を務める黄崇仁博士(写真提供=TCA)

 台北市コンピュータ協会(台湾台北市、TCA)はセミナー「2024台湾セミコンダクターデイ」を2日に東京都内で開催した。台湾の呉政忠・国家科学及技術委員会主任委員(大臣)が登壇。AIの普及で需要が高まる半導体の供給に、日本の協力を求めた。

 セミナーはTCA設立50周年の記念企画。同協会が6月に台北市で主催する見本市「COMPUTEX TAIPEI(コンピューテックスタイペイ)」に先立ち日本で存在感を示した。パレスホテル東京(東京都千代田区)の会場を埋めた参加者は2時間以上の講演に聞き入った。

 開会挨拶で呉主任委員は、コロナ禍の2020年に起きた半導体不足でサプライチェーンの回復力の重要さが明らかになったと語った。米中の技術競争による地政学的リスクにも言及。半導体供給に重要な役割を果たす日本の協力を求めた。世界で生成AIによる産業の変革が進み、半導体の需要が大きく増えるとも予想。日台の協力でポジティブな成果が得られるとした。

 セミナーを共催した台湾先進車用技術発展協会(TADA)からは理事長の黄崇仁博士が登壇。「AI時代における半導体産業の変革」と題し、自動車などに搭載できるエッジAI向け低コストAI用半導体の需要が増すと語った。黄博士は半導体大手の力晶積成電子製造(PSMC)会長。同社は3次元集積化(3DIC)でメモリー帯域幅を広げ消費電力を低減した製品を25年発売予定。日本企業に利用を呼び掛けた。

 パネルディスカッションでは日台の半導体産業について、日本は材料と設備、台湾は製造と生産管理に強く、サプライチェーンで最適に連携していると分析。JASMは日台が補完し、互いに利益を得、信頼しあう関係を示すと結論した。

 セミナー翌日の3日に台湾でマグニチュード7超の地震が発生。TCAの拠点、台北市も大きく揺れた。TCAは取材に「まだ情報収集中だが、協会関係者の安否は確認できた」と回答。同日時点ではコンピューテックスタイペイの開催予定に変更はないとした。(電波新聞/電波新聞デジタルで後日詳報します)