2024.04.24 【Japan IT Week特集】フジネット・システムズ オフショア開発で日本企業を支援

昨年も多数の日本企業が来場したフジネット・システムズのブース

 ベトナム企業のフジネット・システムズは、海外企業にソフトウエア開発を委託してシステム開発費を抑制する「オフショア開発」で、デジタル人材不足に悩む日本企業を支援している。Japan IT Weekには昨年に続き出展する。

 創業者のグエン・ダン・フォン会長兼CEOは「地政学リスクもあって中国からのオフショア切り替えの動きが加速している。この機会にオフショア開発を拡大したい」と強調する。

 同社は2000年の設立以来、日本向けソフト開発を専門的に扱い、日本向け事業が会社全体の売り上げの95%を占めている。内田洋行など日本の大手企業のオフショア受託開発に携わった実績を強みに、プロジェクトチーム体制で業務を請け負う「ラボ開発」により、製造や小売りのシステム開発を手掛けている。

 特に力を入れるのが、販売管理・生産管理システムをはじめ、EC(電子商取引)や金融・保険、官公庁向けのシステム開発支援だ。

 フォン会長は「これまで大きな開発案件では要件定義、基本設計といった下流工程を海外企業に発注してきたが、今後はもっと難易度の高い上流工程を担っていきたい」と意気込む。

 18年に新技術研究開発センター(R&Dセンター)を設立し、ベトナム国内の大学と連携して人工知能(AI)の開発も強化。生成AIや顔認証、画像処理といった研究開発プロジェクトの受託も増えてきた。フォン会長は「超高齢化が進む日本は、今後さらに人手不足が深刻化する。AIの活用は不可欠になる」とみて今回の展示でもアピールしていく考えだ。