2024.04.24 「日本のオフショア開発に商機」 Japan IT Week春、海外企業にも勢い

日立ソリューションズ・クリエイトはセキュリティー対策として「訓練」に力を入れている

Japan IT Week春が開幕し、初日から多くの人出でにぎわいをみせた=24日、東京ビッグサイト(東京都江東区)Japan IT Week春が開幕し、初日から多くの人出でにぎわいをみせた=24日、東京ビッグサイト(東京都江東区)

 国内最大規模のIT(情報技術)の展示会「Japan IT Week春」(RX Japan主催)が24日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した。急速に普及が進む生成AI(人工知能)やサイバーセキュリティーなどをテーマにした12のIT専門展で構成され、昨年より100社超多い約900社が最新の技術やサービスを展示実演している。海外企業も多数出展し、初日から多くの来場者でにぎわった。会期は26日まで。

 「デジタル人材が不足する日本企業向けのオフショア開発で商機が拡大している」。会場でそう強調したのは、ベトナムに拠点を置くフジネット・ジャパンのファム・コック・ヴィ社長だ。

 今年は、データを会社経営に活用する「データドリブン経営」に着目した専門展が新たに加わったほか、ベトナムやパキスタン、バングラデシュなど海外からの出展社も多い。生成AIをはじめ、プログラミングを必要としないノーコード開発やインターネットとつながるIoT機器など、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する計2160の製品やサービスが展示されている。

 セキュリティーシステムを手がけるトレンドマイクロは5年ぶりの出展。数億件にも及ぶネットワーク上の疑わしい動きから、サイバー攻撃など危険性の高い要因を選別するアラートトリアージと、生成AIによるサポート機能を訴求する。

 日立ソリューションズ・クリエイトは、セキュリティー対策に悩む企業の困りごとに応じて対策を提案する「協創型」のサービスを展開。エレクトロニクス商社の明光電子はにおいを「可視化」するニオイセンサーなど多数の製品を出品した。

 ビジネスチャットを手がけるLisB(エルイズビー)は、スマートフォン1つで動画の撮影から簡単な編集、クラウド上への投稿、動画再生まで一括で行える「ナレッジ動画」をアピールする。

 Japan IT Weekは今年で33年目。毎年、春、名古屋、秋、関西で開催している。最新IT機器やサービスが集まる国内最大級の展示会で、昨春は3日間で4万5384人が来場した。

(25日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)