2024.05.14 「万博を契機に世界へ」 パソナG、大阪・関西万博で軟骨伝導インカム導入

軟骨伝導を活用したイヤホン

発表会の出席者(右から2番目が細井学長)発表会の出席者(右から2番目が細井学長)

 パソナグループは、軟骨を振動させることで音を伝える「軟骨伝導」を活用したスタッフ用インカムと多言語翻訳機能付きのガイドイヤホンを大阪・関西万博の同社パビリオンに導入する。

 軟骨伝導は、空気振動で音を伝える「気導」、骨を振動させて音を伝える「骨伝導」に続く「第3の聞こえ」といわれる。奈良県立医科大学の細井裕司学長が発見した。

 軟骨伝導を活用したインカムは、両耳で音を聴くことができるため、一般的な片耳のインカムより小さな音でも音を聞き取れる。

 また、普段はボリュームを抑え、必要に応じて耳に手を添えることで音を大きくできる。このため、大きな音を継続的に聞くことで引き起こされる難聴の予防になる。

 耳穴を塞がずに装着するため、耳の閉そく感やそしゃく音が響くことによる不快感がなく、ストレス軽減にもつながる。来場者と会話をしながら通信音を聞くことも可能だ。

 発表会に出席した細井学長は「万博を契機に軟骨伝導を知ってもらいたい。体験していただくことで世界に(軟骨伝導が)広まっていくのではないか」と話した。

(17日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)