2024.06.21 サイバーセキュリティー新拠点 シスコが東京に開設

 サイバーセキュリティー対策が国家的な喫緊の課題となる中、シスコシステムズは、企業や組織のサイバーセキュリティー対策を支援する拠点を東京に開設する。日本のサイバーセキュリティー人材の育成も目指し、今後5年間で新たに10万人にITおよびサイバーセキュリティー研修を実施する。

 同社は、日本のサーバーセキュリティーや業務の中断の可能性を予測し、速やかに対処するデジタルレジリエンスの強化に向け、「シスコ サイバーセキュリティ センター オブ エクセレンス(CoE)」を開設する。

 新拠点は、サイバーセキュリティーの策定や脅威インテリジェンスの連携強化、サイバーセキュリティー領域の優れた人材の充実に向けた研修の拡充などを行う。これにより、日本の戦略目標に沿った安全で倫理的で強靱なデジタルエコシステムを推進する。

 シスコのチャック・ロビンス会長兼CEOと、岸田文雄首相の代理として面談した秋葉剛男国家安全保障局長をはじめとする主要閣僚との会談後、21日に正式発表された。具体的には①日本担当のナショナル・サイバーセキュリティー・アドバイザーを任命し、政策立案者や業界リーダーと密接に連携②世界的な研究者などで構成し、高い信頼性を得ている「Cisco Talosインテリジェントチーム」の日本への展開③シスコネットワーキングアカデミーを通じ、今後5年間で新たに10万人のスキル研修(これまでも10万人以上に実施)を実施。

 ラーム・エマニュエル駐日米国大使は「シスコのCoEは、日本のデジタルエコシステムを支え、サイバーセキュリティの専門家を育成し、グローバルなサイバーシールドを強化するための新たな防衛手段を提供する」とコメント。濱田義之シスコシステムズ日本法人社長は「日本のデジタル環境の改善と、全ての人に安全でインクルーシブな未来を実現していく」と話した。