2024.10.24 【次世代自動車用部品特集】各社、高機能化・電動化に対応 新規分野獲得へ取り組み強化
次世代の自動車開発が進展している(ホンダがJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024に出品したプラグイン機能付き燃料電池自動車)
電子部品メーカー各社は、自動車・車載電装システムの次世代ニーズに対応した新製品開発・製品ラインアップ拡充や、生産・営業体制強化に力を注いでいる。
車の高機能化や電動化シフトは、車両1台当たりの電子部品搭点数を増大させるとともに、新規の車載用電子部品・モジュールの需要を創出する。特に「安全・安心」「快適」「省エネ」「楽しさ」「自動運転」などをキーワードとした車の進化が、車載用センサーや通信用デバイス、パワー系デバイス、高速伝送用部品、新型入力デバイス、カーエンターテインメント用部品などの需要を大きく押し上げていくことが期待されている。
自動車の高性能化に伴い、車両システムの最適化のためのアーキテクチャーの変化も進む。今後の自動車開発では統合ECU化が進展し、ドメイン型からゾーン型アーキテクチャーへと進化していく見通し。EV(電気自動車)の電費性能向上のため、搭載される電子部品への軽量化ニーズも強い。特に最近の乗用車は乗員の快適性向上のため、車室空間を極力広くする設計が施されるため、車載用部品へのさらなる小型化も要求される。
電子部品・材料各社は、こうしたニーズに対応し、次世代自動車で求められる課題を先取りした技術開発・提案を行うことで、顧客価値の向上を図り、業界標準の獲得を目指している。
自動車市場は、あらゆる電子部品・材料のアプリケーションの中でも最重要分野の一つ。各社は今後も同市場を戦略分野に位置付け、新規ビジネス獲得に向けた中長期での取り組みを推進する。