2024.11.01 【ヘッドホン・イヤホン特集】オーディオテクニカ 開放型ヘッドホン「ATH-ADX3000」きょう発売 音質継承し価格を抑える 

ATH-ADX3000

 オーディオテクニカは、きょう1日から開放型ヘッドホン「ATH-ADX3000」を発売する。スピーカーとも密閉型ヘッドホンとも異なる純粋な音の再生を耳元で実現するヘッドホンで、2017年に発売した「ATH-ADX5000」の音質を継承しながら価格を抑えた。「トゥルーオープンエアー(真の開放型)オーディオ」の入門機として提案していく。

 開放型ヘッドホンは、通常の密閉型ヘッドホンと違いハウジング部をメッシュなどで開放しドライバーの後ろ側から出る音を外に出す設計で、共振がなくドライバーの再生音を直接耳に届けることができる。クリアな中音、緻密で自然な高音再生ができる特長がある。

 ADX5000は、開放型の良さを最大限生かすよう長年の音作りの技術を生かし開発。バッフルダンパーとイヤーパッドの位置関係を最適化し、耳からハウジングまでの音響空間を2分の1に仕切る位置にボイスコイルを配置する構造を採用した。

 バッフル一体型の58ミリメートルドライバーから発生する空気の流れをハウジングの前面と背面を開放した状態で制御できる独自設計により、音源に対して純粋な音場で抜けの良い音を実現。アーム部やイヤーパッドなど細部まで作り込み、音質面でも高い評価を得たが、市場価格が税込み26万1800円と高額になった。

 同社は「よい音を手の届く価格で届けたい」という思いのもと、音を犠牲にしない開放型ヘッドホン入門機の開発に着手。新製品のADX3000は、ADX5000の部品や技術を継承しながら、部材などを徹底的に見直し価格を約10万円安い16万5000円を実現した。

 硬質樹脂成型の58ミリメートルドライバーを採用し、薄く軽いマグネシウム成型アームを採用。イヤーパッドは肌触りの良いベロア素材にした。パーツ構成や素材を見直しながら音響設計を追求し質量は257グラムまで軽量化しており、軽い装着感で高音質が楽しめる。

 秋のヘッドホン祭2024では、ADX3000や5000の試聴をはじめ、23年12月に発売し再販売が決まった希少木材「黒柿」を使ったヘッドホン「ATH-AWKG」も試聴できる。