2024.11.13 【Inter BEE特集】ミハル通信 イマーシブ・ライブ・ビューイング、ELLシステムでデモ
極超低遅延4K/2K映像・音声伝送システム「ELL Lite」
ミハル通信は、放送向けと音楽・エンターテインメント業界向け、世界最高水準の極超低遅延映像伝送システム「ELLシステム」による360度イマーシブ映像・音声伝送を体感できるイマーシブ・ライブ・ビューイングや放送局向けのミニサテ(極微小電力局)装置を訴求する。
ELLシステムは、SDI、HDMIなどの映像インターフェースを備え、プロ用だけでなく民生機器でも2K/4K映像を極超低遅延で伝送できる。エンベデッドオーディオに加えて、プロオーディオで使用されている、音声専用インターフェース「Dante」と「MADI」を搭載し、最大64chの非圧縮伝送が可能だ。また、動画圧縮コーデックのHEVCを使用し、高画質・低遅延を実現するとともに、ビジュアリーロスレスを超える圧縮性能を備えている。
特に、コストのかかる専用回線を使わずに一般の公衆回線で伝送できるため、回線コストを低減できる。例えば、NTTのフレッツ回線の網内折り返しを使用しても極超低遅延伝送が可能だ。
イマーシブ・ライブ・ビューイングでは、幕張メッセの同社ブースをネットワークでつなぎ、神奈川県内の別会場のコンサートホールでのライブ演奏の映像と音声を、ELLシステムを使用して極超低遅延で相互伝送するデモを行う。
今回、22.2ch集音マイクを使用し、ビットパーフェクトで非圧縮音声と映像を極超低遅延で伝送する。
ブース内には、ビットパーフェクトで伝送された音声を流す7.1.2chのサラウンドシステムと、4Kプロジェクターで投影した150インチの大型スクリーンを設置したミニシアターを設ける。音や映像だけでなく、コンサートホールの演奏者の位置関係や音の聴こえてくる方向、つまりホール空間の音場もそのまま伝送されるため、まるでその場にいるかのような圧倒的臨場感を体験できる。
また、放送局向けのソリューションとして、同社独自開発の[RF一括デジタル制御方式]を採用した、地上デジタル放送を受信し指定の周波数で送出可能なミニサテ装置を展示する。
入出力UHFチャンネルの任意変更・追加が可能で、最大8波に対応している。送出レベルをハイブリッドAGC(アナログ+デジタル)で安定的な運用を実現し、小型筐体(きょうたい)ならではの運搬のしやすさやAC100V(商用)対応により発電機で動作可能な点から、災害時のBCP対応としても最適だ。
イマーシブ・ライブ・ビューイングは、13日にスティールパンバンド、14日にバイオリン、チェロ、ピアノによる三重奏、15日にギターとフラメンコのライブ中継を予定している