2025.01.16 【計測器総合特集】リゴルジャパン 謝天営業本部長
謝 営業本部長
ハイエンド品を軸に品ぞろえ拡充
中国リゴルは日本市場での浸透が進んでいる。オシロスコープやファンクションジェネレーター、スペクトラムアナライザーなど汎用(はんよう)計測器が学生や個人ユーザー中心に好調。高級機種にも力を入れており、法人や研究機関での採用が進む。
日本法人のリゴルジャパンは2015年1月に設立され、徐々に取扱代理店を拡大してきた。19年後半から20年にかけてマーケティングを重視し、認知度も高めてきた。
謝天(シャ・テン)営業本部長は「個人ユーザーや一部の企業、学校を対象にローエンドをEC(電子商取引)で取り扱っている。業績は良好だが、ハイエンド品を軸に製品ラインアップを拡充していく」と方針を説明する。
同社ではオシロスコープの周波数帯域500メガヘルツ以上をハイエンド機種と位置付け、価格競争力ではなく、スペック面を訴求していく。企業への販売強化のため、24年下期から代理店への営業体制を強化した。
また、昨年11月から計測器レンタル大手が同社製品の取り扱いを開始しており、日本国内での潜在的ニーズを把握した。
法人・研究機関向けの新製品として、24年11月に8chで垂直分解能12ビットの高分解能デジタルオシロスコープおよび、出力周波数500メガヘルツのファンクションジェネレーターを投入した。
25年はこの2製品を軸に営業を展開していく。さらに、スペクトラムアナライザーやネットワークアナライザーなどの新製品投入も計画している。
中国リゴルは欧米やインド、東南アジアなど海外での取り組みが活発化。米国では教育機関向けのオシロスコープが好調という。
中国国内でも教育機関向けが堅調に推移。本社のある中国・蘇州で主に開発製造を行うが、昨年はマレーシア・ペナンに工場を開設し生産能力を高めた。
日本での方針について謝営業本部長は「製品の性能をもっと認知してもらう。業界・学会の展示会出展をはじめ、マーケティングや宣伝を積極化したい。リゴルのブランドイメージをローエンドからハイエンドに転換していく」と述べた。