2025.03.14 グーグルの生成AI活用事例アワード SBI証券が投資情報サービスで頂点に

審査員と聴講者によって受賞者が選ばれた

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 生成AI(人工知能)を活用した革新的な取り組みを表彰するグーグル・クラウド・ジャパン主催の「第3回 生成 AI Innovation Awards」の受賞者が決定した。最優秀賞は、SBI証券の投資情報サービスが受賞。これに次ぐ優秀賞も決まり、受賞各社が先進的な生成AIの活用事例で存在感を示した。

 今回のアワードで頂点に輝いたのは、新聞の朝刊や夕刊のように投資情報を提供するSBI証券のサービス。

 グーグルの生成AI「Gemini(ジェミニ)」を活用して膨大なデータから有用な情報を抽出し、要約した最適なコンテンツを顧客に届ける。こうした実績に加えて、それぞれの人に合わせた情報を推奨できるという生成AIの強みを生かしている点が評価された。

 登壇したSBI証券デジタル営業部の松田祐菜氏は「投資に踏み切れない初心者の人にも、始めるきっかけになってほしい。今後も顧客向けのサービスにAIを組み込む展開に取り組んでいきたい」と意欲を示した。

 サービスを支援したAlpaca Tech(東京都千代田区)ソリューション事業部チーフサービスデザイナーの満尾芽依氏は「多くの人が活用しきれていない情報を持っていると思う。それを取引につなげてもらえるようにしていきたい」と話した。

 さらに優秀賞には、伊藤忠商事、JCB、東京システムハウスの事例が選ばれた。

 多数の応募の中から1 次選考を通過した10社が、ファイナリストとして13日に都内で開かれたピッチコンテストに進出し、今回の受賞者が栄冠を勝ち取った。審査は「技術的革新性」「実用性と実現可能性」「社会的、経済的影響」の観点から行われた。