2025.03.19 【日系電子部品メーカー・商社 中国台湾拠点特集】サンワテクノス 新ビジネスや既存顧客シェアアップ
西田 董事長総経理
サンワテクノスの上海法人「珊華電子科技(上海)有限公司」(上海サンワテクノス)は、電子部品・機電商品・加工製品を中心に、システム、設備まで幅広い製品を取り扱う。OEM業務、技術サポート、アフターサービスも行い、日系進出企業やローカル顧客向けに付加価値の高いサービスを提供している。
同法人は2001年に設立。順次分公司を開設し、24年は西安と重慶に事務所を開設した。現在、中国国内に上海法人管轄として14営業拠点を展開。グループ全体では中国国内に計16営業拠点(物流拠点を除く)を展開する。
同法人のビジネスは、電子部門、機電部門、加工品部門で構成され、電子部門は、日系部品の代理店販売のほか、多くの海外メーカーや中国ローカルメーカー製品も取り扱う。基板実装、ハーネス組み立てなどのEMS業務も行う。機電部門は、安川電機の代理店として安川電機製品を中心とした販売を行い、「さまざまな製品の組み合わせによるロボット自動化ソリューションなどを提案し、顧客の課題解決に努めている」と西田勝幸董事長総経理は話す。加工品部門は、アルミ加工品や樹脂成形品などを手掛け、「当社の品質サポートメンバーによる調査、改善、検査を通じ、高品質製品を供給する」(西田氏)。
同法人売り上げは23年度(12月期)は4年連続で過去最高を更新。24年度は前年の太陽光関連特需の反動で減収だったが25年度は反転を計画する。グループの中国事業統括を兼務する西田氏は、「25年度売上高は中国統括、上海法人ともに10%くらいの増収を計画する。25年の中国市場自体は横ばい程度とみているが、新ビジネスや既存顧客でのシェアアップで売り上げを拡大させる」と話す。
新ビジネスでは、部品納入先の地場設備メーカーの設備を同法人が販売するケースが増えており、今後も販売増を見込む。また、新設した事務所を活用した拡販により、既存顧客のシェア向上につなげる。「最近の中国市場は低迷が指摘されるが成長分野もある。EV(電気自動車)や半導体、機械関連などの分野への営業を強化し新たな商談を獲得する」(西田氏)。