2025.03.19 【日系電子部品メーカー・商社 中国台湾拠点特集】岡本無線電機 高い技術力で付加価値生み出す
金澤 総経理
岡本無線電機は、深圳エリアでの活動強化を図っている。車載向けなどの伸長が見込めることを背景に、人材を強化。ローカル企業の開拓も推進する。奧拓利香港有限公司、奥拓利電子諮詢(深圳)有限公司を統轄する金澤清志総経理は「現地の技術力は高く、スピード感も速い。付加価値を付けて対応できるよう強化する」と話す。
同社は中国に拠点を開設して30年以上にわたり活動を展開。これらの2拠点に加え、上海奥拓利電子有限公司の合計3拠点で日系企業のサポートやローカル企業の開拓を推進している。
特に、香港、深圳エリアでは、現地スタッフら合計30人が活動している。深圳は2011年に現地法人化し、電装関連のスタッフを中心に企業のソリューション提案を行っている。
香港、深圳エリアは、昨年の顧客先の在庫過多の状況から、期が進むにつれて、在庫調整が進んだ。結果昨年10月以降の実績は、前年を上回る月が続くなど回復している状況。新規のビジネス案件も獲得している。
金澤氏は「顧客の在庫の解消が進んでおり、底から脱出しつつある。実績を伸ばせるように準備したい」という。
同社は成長4分野としてAutomotive、Environment、Medical、Robotに注力している。特に、深圳エリアでは、この分野のAutomotive(車載向け)、Medical(医療向け)の開発が活発。加えて、企業のサプライチェーンの見直しなどで新規の案件獲得につながっている。
金澤氏は「技術力も高く、開発スピードも速い。現地での対応力を強化し、人的強化も図り対応する」という。
管内では、日系企業のサポート、新規ローカル企業の開拓に加え、同社として付加価値を生む活動も推進する。上流工程にも提案を働きかけ、ODMビジネスを推進。顧客へのお役立ちを率先して取り組む。品質面でも専任の人材を配置し、顧客の要望にある取り組みを展開する。