2025.05.07 ブランドレビューをAIで自動化 企業ロゴ管理の「ロゴラボ」から新サービス登場

AIブランドレビュー

ブランドレビューを自動化ブランドレビューを自動化

 AI(人工知能)やクラウド経由でサービスを提供するSaaSでブランド許諾管理を支援するロゴラボ(東京都中央区)は、ブランドの評価業務を自動化するサービス「AIブランドレビュー」のベータ版の提供を19日に始める。企業の成長を支えるブランドイメージを維持・向上できるよう後押しする。

 今回のサービスは、自社や自社製品のブランドを体現する「ブランドAIエージェント」の第1弾。対象のファイルをアップロードするだけで、AIが自動でレビューしてくれる。人手に頼っていたレビュー作業の負担を大幅に低減する効果が見込まれる。

 具体的には、ブランドガイドラインでの「ロゴのクリアスペース」「縦横比」「文章の表記ルール順守」などをAIが即時にレビューする。

 レビューの際には、チャットボット(自動応答システム)によって「なぜOK/NGか」を明確に解説。自然言語によるコミュニケーションを通じて、自社ブランドへの意識やリテラシーを高められるようにした。

 こうした新サービスを手始めに、模倣品や偽造品を含むブランド不正利用のAIモニタリングやブランドリスク管理、ブランディング企画の立案など、さまざまな領域をカバーしていく予定だ。

 今後は、ブラウザで利用できるウェブアプリとして提供することに加えて、「Teams(チームズ)」や「Slack(スラック)」といったビジネスチャット上で自然言語によって操作できるチャットボットとして提供することも計画している。

 また、同社のブランド許諾管理SaaS 「ロゴラボ」に蓄積されたデータなどを読み込ませることで、精度を向上させることも可能だ。

 企業の成長戦略で果たすブランドの役割が増している。ただ、ブランド管理を行うPR・広報部門やマーケティング部門のリソース不足により、管理統制を十分に行えていないのが現状だ。適切なレビュー体制を敷く企業であっても、人手のチェックによる見落としや手戻り、担当者の感覚的な判断によるブレなど、さまざまな課題を抱えている。

 さらに知的財産の重要性も高まる中、ブランド資産を適切に継続して管理できる仕組みづくりが求められていた。