2025.05.08 AIロボット協会が技術開発加速へ 開発基盤にGMOインターネットのクラウド採用
AIRoAの高性能AI計算基盤に「GMO GPUクラウド」が採用された
AI(人工知能)とロボット技術の融合による「データエコシステム」の構築を目指すAIロボット協会(AIRoA)の開発基盤に、高性能な計算基盤をインターネット経由で提供するGMOインターネットグループ子会社のGMOインターネットのサービスが採用された。
今月からの採用が決定したのは、高性能GPU(画像処理半導体)クラウドサービスの「GMO GPUクラウド」で、GMOインターネットが昨年11月に提供を始めた。産業の垣根を越えてロボットとAIを融合する取り組みには、こうした計算基盤が必要だった。
国内で初めて、米エヌビディアのGPU「NVIDIA H200 Tensor コアGPU」と高速ネットワーク「NVIDIA Spectrum-X」を組み合わせた構成に対応したほか、高速ストレージも備えている。
これらを、複数のサーバーやコンピューターをネットワークで接続して一つのシステムとして運用するマルチノード構成で統合。国内の商用クラウドとして最速の性能を強みとしている。
今回のサービスは「大規模言語モデル(LLM)の学習」を後押しするほか、異なる種類の情報をまとめて扱う「マルチモーダルAIの開発」や「複雑で高負荷なAIワークロードの処理」といった取り組みに最適な環境を提供するという。
AIRoAの尾形哲也理事長は「GMO GPUクラウドはマルチノード構成時のスケーラビリティー(拡張性)に優れ、大規模モデルの学習・ロボットAI開発基盤として圧倒的なパフォーマンスを発揮する」インフラとしての有用性を強調した。
採用の理由については「技術的な特長だけでなく、国産サービスであることによるセキュリティー面や、高い技術力と知見を有する技術者の運用支援面での安心感も高く評価している」とコメントしている。