2025.07.01 モトローラが日本市場で攻勢 新型2モデルで若年層のニーズ開拓

AI機能などを強化したミッドレンジモデル「motorola edge 60s pro」

手になじむデザインのエントリーモデル「moto g66j 5G」手になじむデザインのエントリーモデル「moto g66j 5G」

事業戦略について説明する北原秀文社長事業戦略について説明する北原秀文社長

 モトローラ・モビリティ・ジャパンは、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」に対応した新型スマートフォンを国内市場に投入する。ミッドレンジモデル「motorola edge 60 pro」とエントリーモデル「moto g66j 5G」の2機種を、7月4日以降に順次販売する。強化したカメラや人工知能(AI)機能などを武器に、自分に必要な機能を見極めて購入する若年層などのニーズを一段と開拓する。

 モトローラは、ソフトバンクとワイモバイル向けに「motorola edge 60s pro」と「moto g66y 5G」も用意する。中でもedge 60 proとedge 60s proは、4月にグローバル発表された「edge 60 pro」の日本向けモデルだ。

 同シリーズの特徴は、独自のAI機能「moto AI」に対応した高性能のカメラシステムを備える点。具体的には、約5000万画素のメインカメラに加えて、インカメラや超広角レンズ・マクロ、1000万画素の3倍光学望遠カメラを搭載した。AIの補正機能により、動く被写体の写真撮影でも、ノイズを軽減しきれいに仕上げることができる。

 さらに撮影者が動きながら撮影する場面でも手振れに強く、被写体全員のカメラ目線の瞬間を逃がすことなく捉えることができる。また、AI機能の充実に向けてパートナーとの提携にも注力し、日常での使い方の幅を広げられるようにした。

 一方、「moto g66j 5G」と「moto g66y 5G」は、手にフィットするデザインと充実した機能を両立するとともに、優れた耐久性と実用性も兼ね備えた5G(高速通信規格)対応のスマホだ。6.7インチのディスプレーを採用し、映像をより滑らかに表示できるようリフレッシュレート(画面更新速度)は最大120ヘルツ(毎秒120回)に高めた。

 カラーはそれぞれ、3色から選べる。価格は「motorola edge 60 pro」が税込み7万9800円で、「moto g66j 5G」が同3万4800円。公式オンラインストアや主要家電量販店などを通して販売する。

 モトローラは、世界各国で快進撃を続け、2025年第1四半期に折りたたみスマートフォン市場でシェア1位を獲得した。24年の利益は日本を含むアジア太平洋全域で、前年比181%の3ケタ成長を達成した。

 日本市場で成長を追求するため、6月には新体制を始動。同月1日に、日本法人の社長に通信・IT業界で豊富なキャリアを積む北原秀文氏が就任した。同月23日に東京都内で開かれた発表会で北原社長は、日本での販売目標に触れ、25年度に前年度比2倍の成長を目指す方針を表明した。

 北原社長は「若い女性などにも最近は選ばれている。まずはモトローラを知って、選択肢に入れてもらいたい。製品には自信がある」と意欲を示しており、今後の展開にも注目が集まりそうだ。