2025.07.16 米国のEV販売、上期は60万台超 台数トップはテスラ

上期はテスラが販売台数でトップだった

 米調査会社コックス・オートモティブは、2025年第2四半期の米国の電気自動車(EV)販売台数が31万839台で、前年同期比6.3%減となったことを発表した。第1四半期より4.9%増加し、上半期の販売実績としては前年同期比1.5%増の60万7089台となった。政府のインセンティブ政策が9月に終了するのに備えた駆け込みに加え、経済・社会関連の不確定要素が漂い一時的な需要増につながったと同社アナリストは分析している。

 上半期の米EV市場はゼネラル・モーターズ(GM)とテスラに目立った動きがあった。GMは計画より遅れたものの、「キャデラック」「シボレー」「GMC」などのブランドの車種をラインアップ。上半期は7万8000台以上と、24年上半期実績に対し2倍の販売を記録。特にシボレーはフォードやHyundai(ヒョンデ)を押さえ、テスラに次ぐ第2位の販売実績だった。

 上半期トップのテスラは27万1635台の販売実績だが、前年同期比10.8%の落ち込み。販売台数の内訳はクロスオーバーSUV「モデルY」が15万171台、小型セダン「モデル3」は10万1323台。米国市場で単一モデルが10万台を超えたのは、この2車種のみだ。モデルYは改良版「Juniper(ジュニパー)」の投入が需要増の要因。

 コックスは今後のEV販売の傾向として中古車が増えると予測。店頭の中古車の3分の1がまだ政府のインセンティブの対象になっていることなどを理由に上げている。