2025.10.20 【半導体製造装置特集】東レエンジニアリング 先端半導体パッケージに対応 実装、塗布、検査装置ラインアップ

PLP対応実装装置「UC5000」

 東レエンジニアリング(TRENG)グループは、先端パッケージング向けに製造装置をラインアップしている。複数の半導体チップを一つのパッケージに実装する「チップレット」では、大きなサイズで角型が可能なガラスパネルをベースとしたPLP(パネルレベルパッケージ)が注目されており、TRENGは業界のニーズに応える。

 PLP対応の実装装置「UC5000」は、SEMI規格準拠の大型パネル(515×510mm、600mm角)に熱圧着(TCB)で±0.8μmの高精度でチップを実装する。

 同装置は熱影響を補正する自動キャリブレーション(調整)機能を採用し、実装精度を維持する。また、最大6mm反ったパネルを搬送可能。ウエハーだけでなくテープフィーダーでもチップを供給できる。位置決めを行うアライメントカメラとボンディングヘッドを交換することで、データ転送を最適化するブリッジチップからロジックダイまで幅広く対応する。

 高精度塗布装置「TRENG-PLPコーター」は、2.5次元パッケージの主要部材であるインターポーザーを製造するためのガラス基板上に微細な再配線層構築を実現させ、高性能半導体の製造を促進するもの。スリットノズルで塗布液を吐出し、真空・加熱乾燥までを一貫して行える。

 光学式外観検査装置「INSPECTRA(インスペクトラ)シリーズ」では、大型ガラス基板向けがある。この装置は最新機種「SR-Ⅳ」をベースにしたモデル。先端パッケージングで使用されるガラスコアやインターポーザー、ガラスキャリアーの検査に対応し、1台でビア(導通用の穴)と配線の検査が行える。

 ガラス基板の不具合検出・解析アルゴリズム、微小な凹凸欠陥の検査に効果的なDIC(微分干渉コントラスト)光学系を活用した機構を開発。業界で初めてガラス基板の両面や内部の検査を実現した。