2026.01.01 【家電総合特集】ダイキン工業 提案型ビジネスを推進、顧客の困り事解決に注力 石井克典執行役員空調営業本部長
石井執行役員空調営業本部長
25年度は猛暑ながらも業界全体は7、8月と良くなかったが、当社は提案活動に力を入れ、前年を上回ることができた。
電気代高騰や物価高を背景に省エネへの関心が高まり、お客さまのニーズに合った提案ができたことが良かった。
「うるさらX」をはじめフラッグシップが好調で、中でもAXシリーズが健闘した。省エネ性に加え、きめ細かく最適に制御できるプレミアム冷房やプレミアム暖房の提案にしっかり取り組んだことで、お客さまに価値を認めていただけたと感じている。
エコキュートでは太陽光発電と連動し昼間に沸き上げを行うおひさまエコキュートへの関心が高まった。
業務用空調では、店舗・オフィス用エアコンがインバウンド需要の高まりを背景に、飲食店などでのニーズが高まった。「FIVE STAR ZEAS」など省エネモデルを中心に引き合いがあった。
ビル用マルチエアコンは、フロン排出抑制法により低GWP冷媒を採用する指定製品化が進む中で、25年度から新設用が対象となったことから、R32冷媒を採用したVRV 7シリーズの提案に力を入れ、先行的に受注が増えた。
アプライド空調では、全馬力業界トップクラスのIPLV(冷却期間成績係数)を実現し、省冷媒化も図ったモジュールチラー「ヘキサゴンGX」も堅調だった。
26年度の市場環境については、不透明なところが多いが、堅調な推移を示すとみている。ルームエアコンは27年の省エネ規制強化の関係で、省エネ性能の低いスタンダードモデルが売れなくなるため、駆け込み需要が考えられる。ただ、当社では引き続き、お客さまのお困り事を解決していく提案型に力を入れたい。
省エネ性能の高い製品に加え、「The Art Line」のようなデザイン性や快適性の高さなど、価格だけではない価値をお客さまにどう認めていただけるかが重要となる。
販売店や代理店の皆さまが、製品やサービス、工事、提案力、さらにはモノを切らさない製品供給体制まで、ダイキンなら安心して売れると思っていただけるものを提供することは、これからも基本で、しっかり積み重ねていく。








