2026.03.27 京セラ系のインクジェットプリンター 和歌山の染工場に初導入

和歌山染工で行われた火入れ式

和歌山染工の高垣佳宏社長(左)と京セラドキュメントソリューションズジャパンの池田幸生社長和歌山染工の高垣佳宏社長(左)と京セラドキュメントソリューションズジャパンの池田幸生社長

 京セラドキュメントソリューションズジャパンは、同社のサステナブルな捺染(なっせん)インクジェットプリンター「FOREARTH(フォレアス)」を、染色加工メーカーの和歌山染工(和歌山市)に納入した。染工場へのFOREARTHの導入は初めて。25日には和歌山染工で火入れ式を行い、本格稼働を開始した。

 和歌山染工は、長年培ってきた染色・加工技術を強みとする。繊維・アパレル業界を取り巻く環境が変化する中で同社は、小ロット・短納期・多品種生産への対応力を強化するとともに、環境負荷の低減と高付加価値化の両立を重要な経営テーマとして掲げている。

 FOREARTHは、前処理・スチーム・洗浄といった従来の捺染工程を不要とし、印刷と乾燥のみで同工程を完結できるのが特長だ。これにより、従来の反応染料によるアナログ捺染と比較して二酸化炭素(CO₂)排出量を大幅に削減できる。また、水使用量を大幅に削減しながら、高い発色性、堅牢性、生地本来の柔らかな風合いを両立する。

 綿、シルク、ポリエステル、ナイロン、混紡素材など多様な生地に1台で対応できる点も特長で、素材ごとに設備を使い分ける必要がなく、サンプル印刷から量産までをスピーディーに行える。

 和歌山染工は、これらの点を評価し、FOREARTHの導入を決めた。単なる設備更新にとどまらず、同社が目指す事業構造転換と高付加価値化の起点となる新規事業と位置付けている。

 同社では、高度な染色・加工の知見と、FOREARTHの先端技術・環境性能を掛け合わせることで、伝統を継承しつつ現代の市場で差別化できる新たな付加価値の創出を目指す。