2026.07.27 【家電流通総合特集】ヤマダホールディングス・山田昇代表取締役会長兼CEO 改革成果に自信、業界再編主導で数字にもこだわり

山田会長兼CEO

 「2027年問題」もあって4~5月はエアコン販売が好調だったが、6月は涼しかったため、ブレーキがかかった。夏らしい暑さになってきた7月からエアコン販売が再び上向いてくるはずだ。

 毎年7月のエアコン販売はボリュームが大きい。部材調達に関しても現状、問題は起こっていないため、期待できる。ただ、物価高だからといって簡単に値上げするわけにもいかないため、利益を上げるのは簡単ではない市場環境だ。

 こうした中、当社は、「くらしまるごと」戦略を実践する大型店「ライフセレクト」を軸とした店舗開発に力を入れている。今年度は下期に出店が集中しているため、下期の売り上げ伸長が大きくなる計画だが、全国で40店以上を展開してきたことで認知度は着実に上がっている。

スケールメリット生かす

 PB・SPA(自社オリジナルブランド)の開発にも力を入れている。海外メーカーへの委託が中心であるため、為替が円安に振れていることはリスクになってしまうが、日本の消費者にとって日本メーカーの信頼性は高い。今後は日本メーカーへの委託も検討の余地はあるだろう。

 6月にはエディオンと経営統合に向けた基本合意を締結した。SPAの展開では、スケールメリットを生かした商品開発が大きなテーマになる。エディオンは当社の「くらしまるごと」戦略とも親和性が高く、長期的な目線で一緒に取り組んでいけると思っている。

 家電業界は、将来を見据えると変化せざるを得ない状況に来ている。世の中の変化に合わせてビジネスモデルを変えていかなければならない。社会の変化に合わせて客層を広げていく中で、利益率の向上やものづくり体制の強化なども考慮すると、エディオンとの統合は必然性があることだ。ROE(自己資本利益率)の向上など当社も成果を出していかなければならない。

 業界の将来を見据えると、タイミングとしてこれ以上遅らせることはできないと考えた。エディオンとの統合により親子3世代が来店する店づくりを強化し、事業をさらに成長させていく。

池袋を「家電の街」に

 親子3世代の来店を目指したLABI池袋本店(東京都豊島区)がある池袋に競合店が出店したことで、秋葉原を超える家電の街へと進化しようとしている。多くの訪日外国人も訪れる街となっており、市場に合わせてLABIもどんどん進化し続けている。

 競合店とも切磋琢磨(せっさたくま)しながら、街全体の底上げができている手応えがある。これから池袋は、家電の街としてさらに存在感を発揮していくはずだ。

 資産効率の悪い店舗など1300億円規模を売却する方針も示した。戦略というレールは既に敷いてある。後は実行していくだけだ。店舗開発が軌道に乗り、資産効率が高まれば、会社全体の成長として成果が出てくるだろう。

 PBR(株価純資産倍率)を2年以内に1.0倍にする目標に対しては自信がある。26年度は当社にとって勝負の年。「くらしまるごと」戦略の推進に向けて長く改革を優先してきたが、今年度は攻めに転じ、改革の総仕上げとして数字にこだわっていく。