2026.07.29 富士通、金融向け専有型AI基盤 「Takane」や複数のAIエージェント搭載 27年3月提供、安全なAI活用を支援

 富士通は28日、地方銀行をはじめとする金融機関向けに、専有環境でAI活用を支援するプラットフォーム「Uvance for Finance AI Transformation Platform」の開発を8月1日に始めると発表した。機密性の高い金融データを安全に扱える環境を整え、AIを業務や意思決定に組み込む取り組みを支援する。2027年3月に提供を始める。

 専有型AIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi Enterprise AI Factory」を活用する。金融機関がデータや運用ルールを自ら管理できる環境を構築し、セキュリティーやガバナンスの要件に対応する。AIの利用状況やリスクも可視化、管理する。

 金融機関特有の商習慣や法制度、専門用語に対応する大規模言語モデル「Takane」を中核に据える。融資審査や各種申請書類の作成・確認、照会対応などを支援する。定額課金と従量課金を組み合わせた料金体系を採用し、AIの利用コストの最適化につなげる。

 独自のガードレール技術を含む生成AIトラスト技術も搭載する。AIの判断根拠や挙動、潜在的なリスクを可視化し、透明性と信頼性の確保を目指す。

 顧客ニーズを分析する「顧客理解AIエージェント」や、最適な営業活動を提案する「営業行動最適化AIエージェント」など、金融業務に特化した複数のAIエージェントを連携させる。人手が不足していても容易にAIを利用できる環境を整え、業務効率化を図る。AI活用の企画から導入、運用、定着まで一貫して支援する。

 提供開始後は、営業店の事務やコンプライアンス対応、レポーティング、顧客対応などに機能を順次広げる。複数の金融機関がAIエージェントや業務ノウハウを蓄積し、相互活用する共創エコシステムの形成も進める。