2026.07.28 日立、システム構築の全工程にAIエージェント導入 生産性30%向上へ
AI駆動型システムインテグレーションのプロセス(提供:日立製作所)
日立製作所は、企業向けシステム構築の全工程に人工知能(AI)を適用するプラットフォームを開発したと発表した。各工程に自律的に業務を遂行するAIエージェントを組み込み、2027年度に工程全体の生産性を23年度比で30%向上させることを目指す。
今回開発した「Agentic AI Integration Platform」は、外部環境分析や構想策定から要件定義、設計、コーディング、テスト、運用の工程ごとに最適なAIエージェントを配置し、「AI駆動型」のシステムインテグレーションを実現。これにより、安全性を確保しながらシステムの構築を進め、AIによる業務変革を加速したい顧客企業ののニーズに応える。
プラットフォームの展開では、日立がITやOT(制御・運用技術)分野で培った知見に、提携関係にあるアンソロピックやグーグル、オープンAIなど米テック各社が提供する最先端AIを組み合わせる。加えて、日立グループでデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を手がける米グローバルロジックのAI技術も生かしていく。
さらに、AIを活用し高度な課題解決を支援する専門チーム「FDE(フォワード・デプロイド・エンジニア)」が、プラットフォームを活用しながら顧客の現場に入り込み、業務変革の実現に向けて伴走型で支援する。また、顧客固有の業務知識や判断基準などの暗黙知は、形式知化した「企業コンテキスト」として蓄積。これをAIエージェントに反映し、自律的に高度化するサイクルを確立するという。
日立は今後、大規模なレガシーシステムを抱える金融・公共分野をはじめ、エネルギーや鉄道などの社会インフラ分野への展開を進める方針だ。システムを継続的に進化させ、顧客企業の競争力強化と持続的な成長を後押ししたいとしている。
熟練エンジニアの不足が深刻化する中、日立は長年蓄積したシステム構築の知見を生かし、金融や公共、社会インフラ分野の大規模プロジェクトを後押ししてきた。近年は生成AIを活用した開発手法を整備し、金融業界でシステム開発の生産性を高める効果を実証している。









