2026.07.31 NEC、能動的サイバー防御研修 MITRE開発、民間企業で世界初 官公庁などへ3年で200人
NECとサイバーディフェンス研究所は30日、米国連邦政府系研究機関MITRE Corporation(マイター)とサイバーセキュリティー分野で提携し、トレーニングプログラム「MITRE Engage in a Box」の国内提供を始めたと発表した。民間企業による提供は世界初(7月17日時点、MITRE調べ)という。価格は1人当たり税別120万円。今後3年間で200人への提供を目指す。
国家サイバー統括室(NCO)、防衛省、警察庁などの政府機関や、重要インフラ事業者を主な対象とする。敵対者への能動的な関与に関する知識や技術を体系的に学び、能動的サイバー防御を担う人材の育成につなげる。
プログラムは、MITREが提唱する「MITRE Engage」の理論に基づく。おとりや偽の情報を使って侵入者を意図的に誘導し、行動を観察、制御する「ディセプション(欺瞞)」技術を学ぶ。自組織が管理する環境内で敵対者への関与を計画、検討するもので、組織の境界を越えた活動は含まない。
参加型の机上演習と安全な仮想環境を使った実践演習を組み合わせる。敵対者の行動を把握する「Expose」、行動を誘導する「Affect」、意図を引き出す「Elicit」の3つの戦略目標を扱い、実用的な戦略立案手法を習得する。
演習では、敵対者、システム管理者、一般利用者の3つの視点から、敵対者への関与を体験する。攻撃者がどのような情報に引き付けられるかを理解するとともに、業務への影響を抑えながら欺瞞情報を提示する判断力や、通常業務との運用バランスを学ぶ。
NECとサイバーディフェンス研究所は、MITREが開発したシナリオを基に仮想演習環境を独自に構築した。NECが受講者の業務や目的に合わせてシナリオを最適化し、サイバーディフェンス研究所がホワイトハッカーの知見や実際の攻撃手法を演習環境に反映する。






