2026.08.03 IIJ、米AGI7に出資日本法人と戦略的協業 フィジカルAIの実装推進

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、カメラから取得したデータを基に物理空間の状況を理解し、現場業務の支援や改善、分析を行うフィジカルAI(人工知能)プラットフォーム「Alpha Vision」を提供するAGI7(本社=米カリフォルニア州)に出資した。AGI7の日本法人Alpha Vision Japan(東京都千代田区、AVJ)とも、日本市場で同ソリューションの普及を図る戦略的協業で合意した。

 生成AIの普及に伴い、文書作成や情報検索などデスクワークを支援するAIの活用が急速に広がっている。一方、製造、物流、建設、サービス、小売、公共インフラなどの現場では、人手不足への対応や生産性向上、安全対策の高度化が重要な経営課題となっている。

 こうした中、現場で起きている出来事をAIが理解し、活用できるデータに変換して蓄積することで、現場業務の支援や改善につなげるフィジカルAIが注目されている。

 Alpha Visionは、映像理解AIや生成AI、AIエージェント技術を活用する。カメラから得られるデータを基に物理空間の状況を継続的に把握し、現場業務の効率化や安全性向上を支援する。

 自然言語による映像検索機能も備え、過去の事象を即座に検索、確認できる。必要な情報を素早く把握し、意思決定の迅速化につなげる。さらに、人や車両の属性と行動を分析し、現場の安全リスクや運用上の課題を把握する。改善提案を盛り込んだ分析レポートもAIが生成する。

 IIJは今回の出資と協業を通じ、AVJと共同で、Alpha VisionとIIJのネットワーク、セキュリティー、IoT、マイクロデータセンター、運用サービスなどを組み合わせた統合ソリューションを日本市場向けに提供する。

 Alpha Visionが持つフィジカルAIプラットフォームとしての優位性に加え、IIJの多様なサービスと、導入から運用まで一体的に支援する体制を生かす。顧客の現場業務の高度化と自律化を強力に推進する。

 IIJ・谷脇康彦社長の話 デジタル技術は、情報システム領域のデータ処理にとどまらず、物理空間の事象を取り込んだデータ活用へと広がっている。当社はこれまで、ネットワークやクラウド、セキュリティなど多様なITサービスと、柔軟なシステム構築・運用の提供を通じて、顧客の事業基盤を支えてきた。今回の協業を機に、フィジカルAIの技術によって物理空間で生まれるデータの活用を一層推進し、顧客の現場業務の変革と新たな価値創出を支援していく。