2026.08.04 シスメックス、アフリカで医療検査装置を展開へ、ケニアで医療機器の自動化推進
臨床検査機器・手術支援ロボット大手のシスメックスは4日、同社が提案した「ケニアにおける貧血・マラリア検査自動化技術の標準化・普及促進事業」が、厚生労働省の「2026年度医療技術等国際展開推進事業」に採択されたと発表した。
ケニア保健省や現地自治体と連携し、検査技術の普及と医療人材の育成を進める。同社は25年3月、ケニアを拠点に東アフリカ9カ国を管轄する現地法人「シスメックス・イーストアフリカ」を設立し、地域での事業基盤を強化している。
マラリアは、アフリカ地域で依然として深刻な感染症であり、ケニアでも迅速で正確な診断体制の整備が課題になっている。同社は、マラリア原虫に感染した赤血球の有無や感染率を約1分で自動測定できる多項目自動血球分析装置「XN-31」を活用。貧血診断に必要なヘモグロビン値なども同時測定できることから、診断の標準化と効率化が期待されている。
今回の事業では、医療従事者向けセミナーや研修指導者の養成を通じて、自動化技術の定着を図るほか、XN-31を用いた検査手法の国家診断リストや診療ガイドラインへの反映を目指す。
シスメックスは、血液検査機器を主力とする一方、近年は治療分野にも事業領域を拡大している。川崎重工業との共同出資会社メディカロイドを通じて、国産手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を展開しており、2020年の販売開始以降、国内で導入が進み、これまでの累計販売台数は100台前後と推定されている。
検査による「診断」からロボットによる「治療」まで事業を広げるシスメックスは、成長市場であるアフリカでも医療アクセス向上への取り組みを加速させる。今回のケニア事業は、同社のグローバルヘルス戦略を象徴する案件として注目されそうだ。









