2026.09.01 KDDI、自動運転向け通信実証 AIが基地局設定を自律最適化 茨城・日立市で5G品質の改善検証
KDDIとみちのりホールディングスは1日、AI(人工知能)が通信品質を自律的に最適化する技術を使い、自動運転バスの通信技術実証を茨城県日立市で始めた。遠隔監視に必要な高速通信規格5Gの接続性や電波品質を高め、監視業務の効率化と運用負荷の軽減につなげる。
遠隔監視型のレベル4自動運転では、遠隔地に配置した特定自動運行主任者が監視システムの作動状態を確認する必要があり、途切れにくい安定した通信環境が欠かせない。一方、新たな通信インフラの整備には費用と時間がかかる。
実証では、基地局の動作に関わる複数の設定値を複数のAIが協調して自律調整する。基地局の無線アクセスネットワーク(RAN)設定を最適化し、自動運転車両が走る区間の5G接続性や電波品質の改善効果を検証する。
対象は「ひたちBRTルート」と「大甕駅周回ルート」の2エリア。基地局ログや通信状態を収集、可視化して区間ごとの通信品質を評価する。最適化の適用前後を比較し、通信ネットワークの設計・調整にかかる工数の削減効果も調べる。通信品質と遠隔監視映像の品質との関係も分析する。データ取得は10月末までのうち7日間程度を予定する。
KDDIが実証全体の管理や企画、通信機器の提供を担い、みちのりホールディングスが自動運転の運行仕様や事業性の検討、実施調整を担当する。実証は総務省の「地域社会DX推進パッケージ事業」の一環として、日立市の協力を得て進める。
AIを活用したネットワーク高度化技術は、KDDIとKDDI総合研究所が2026年2月から全国の基地局へ順次導入している。両社は自動運転サービスの事業性、運用性、安全性を高め、運転手不足や交通空白地域の拡大といった課題の解決を目指す。








