2026.08.31 【JASIS 2026特集】アジア最大級の分析・科学総合展「JASIS 2026」開幕へ  

多くの来場者でにぎわった2025年開催の「JASIS 2025」の会場

展示物を熱心に見学する来場者展示物を熱心に見学する来場者

「JASIS 2025」の開会式の様子「JASIS 2025」の開会式の様子

 最先端の科学・分析システムやソリューションが集結する展示会「JASIS(ジャシス)2026」が9月2~4日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれる。主催は、日本分析機器工業会(JAIMA)と日本科学機器協会(JSIA)。「『測る』が支える未来の社会」をテーマに掲げ、研究分野や産業界で高度化する分析ニーズに応える最新の機器・技術やソリューションを発信する。

会場を学びの場に

 JASISは、分析・科学機器関連の企業・団体が一堂に会し、最先端の科学・分析システムやソリューションが集結するアジア最大級の総合展示会として知られ、2012年から開いている。

 出展・来場者数は右肩上がりで推移し、25年には443社・団体、2万2926人に達した。今年は440社を超える企業・団体が出展を予定し、来場者数は2万4000人を見込んでいる。

 今回のコンセプトは、昨年に続き「五感で感じる学び場」だ。研究開発現場でAI(人工知能)活用が進む中、今年は「AI×分析・計測」をテーマとした取り組みが見どころだ。

 会場では、測定・解析・制御を自動で連携させる「ラボオートメーション」に加えて、自律的に判断・行動する「フィジカルAI」に焦点を当てた展示も展開する。実験室の自動化から熟練者の技術継承まで、AIと分析・計測技術の融合による研究開発の最前線を紹介する。

実機のデモも披露

 分析・計測に携わる関係者がこうした技術を正しく理解し、自社の課題解決につなげるためには、機器に触れたり開発者と対話したりしながら「五感で本質を確かめる体験」が欠かせない。そこで会場では、実機のデモンストレーションや技術者との議論の場を設けるほか、出展社と来場者の交流も促進する。

 来場者は最新の技術動向を体系的に学び、研究開発や事業活動での課題解決のヒントを得ることができる。主催者は、研究者や技術者から経営層や調達担当者に至る幅広い層に向けて、最新の知見とネットワークを提供。「分析・計測に関わる全ての人々をつなぐ場」を設け、産業と科学技術の発展へ貢献したい考えだ

ラボのDXも焦点

 目玉企画の一つが「Innovation Frontier Zone」だ。これまで同展では、「ラボラトリー・デジタルトランスフォーメーション(LabDX)」をテーマに、ラボの自動化・デジタル化とその実現を支える技術・ソリューションを紹介してきており、25年に「LabDXゾーン」を設けて好評を得てきた。

 今年も同エリアを設置し、ラボの自動化・効率化を支える技術やソリューションに関する出展ブースを集約。AIを用いたデータ解析やロボットによる自動実験などを紹介し、ラボオートメーションの最新動向に触れられる場とする。ラボ全体を一つの仕組みとして捉え、複数の機器・システムやデータを連携させることで全体最適につなげるアプローチも注目される。

専門家のセミナーも企画

 多彩なセミナーも見どころの一つで、来場者に「未来発見」につながる視点を提供する。

 食品や先端材料、ライフサイエンスなどの注目分野をテーマに、各分野の第一線で活躍する専門家が登壇し、最新の研究動向や技術課題について講演する。

 例えば、「生成AIの現在とその実社会活用への展望」をテーマに科学技術振興機構研究開発戦略センター上席フェローの木村康則氏が講演するほか、「AIを用いた美味しさ設計と食品開発」や「次世代半導体技術を支える計測・評価・信頼性の最前線」に焦点を当てたセミナーなど、多彩なプログラムを予定している。

 産学官の連携を促進する「共創コーナー」も見逃せないエリアで、分析・科学機器業界のシーズとニーズが出会う場として期待される。

 「ちょこラボ」と銘打ったステージでは、出展社との交流企画やセミナーのほか、「発酵」を支える機器を紹介する予定。同展は、分析・科学機器が身近な暮らしを支えていることを実感できる場としても関心を集めそうだ。