2026.09.20 日立エナジー、米国に変圧器新工場 800億円投資 データセンター需要増に対応

日立エナジーは米国で変圧器の生産能力を2倍以上に拡大する(提供:日立エナジー)

 日立製作所子会社の日立エナジーは、米ミシシッピ州に5億2800万ドル(約800億円)を投じ、新たな変圧器工場を建設すると発表した。データセンターの増設や製造業の高度化を背景に拡大する電力需要を踏まえ、生産能力を2倍以上に拡大する。2029年の生産開始を目指す。

 同州ガルマンに新設する工場は、日立エナジーによる過去最大の単独投資案件となる。新工場は、既存のクリスタルスプリングス工場から約10kmの場所に建設し、今年後半に着工する。完成後は変圧器生産を既存工場から移管する。これに伴い、従業員数も700人超へと倍増させる計画だ。

 日立社長兼CEO(最高経営責任者)の德永俊昭氏は「日立グループは2020年以降、140億ドル以上を米国に投資し、社会インフラを支える信頼できるパートナーとしてコミットメントを強めてきた。今回の投資拡大はこれをさらに加速させ、米国のエネルギーの未来を支えるものだ」とコメントした。

 すでに日立エナジーは、バージニア州で4億5700万ドルを投じて大型電力用変圧器工場の拡張工事に着工するなど、米国各地で複数の製造投資を進めている。今回の計画を含めると、米国製造事業への投資総額は約15億ドルに達する。変圧器など重要な電力インフラの現地生産を拡大することで、全米で高まる電力需要に対応したい考えだ。

 日立は25年10月、送配電網の強化に向けて米商務省と覚書を締結した。データセンターへの安定的な電力供給やAI(人工知能)活用を支えるエネルギーインフラへの投資を目指すもので、日立は変圧器の生産能力拡大や送配電関連機器の現地生産に向けた検討を進める方針を表明していた。