2020.07.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】ロチェスターエレクトロニクスEOL取り扱い製品を拡充
藤川 代表
ロチェスターエレクトロニクスは、世界の主要半導体メーカーが生産を中止した(EOL)製品をオリジナルメーカーに代わって継続的に供給する半導体メーカーおよび代理店。グローバルで70社を超える半導体メーカーとパートナーシップを結び、高い品質の製品供給を通じてモノづくりに貢献する。
今年2月から世界で新型コロナウイルスが猛威を振るい、サプライチェーンにも混乱が生じ始めた。多くの顧客が従来の調達先とは別ルートでの調達を開始し、同社への問い合わせも増加。グローバルで実績を伸ばした。
日本オフィスの藤川博之代表は「サプライチェーンをいかにキープするかは顧客の大きな課題。当社のソリューションが課題解決に貢献できた」と話す。
同社自身のサプライチェーンも安定して物が流れている。在庫については米国マサチューセッツ州の倉庫から出荷し、再生産の製造ラインも通常通り稼働。「3月以降は医療関連の受注も増え、優先順位を付けて対応している」(藤川代表)。
同社では半導体メーカーとの関係構築を図るサプライヤデベロップメント部隊が、EOLの取り扱い製品を拡充。6月にはSRAMやDRAM、NORフラッシュメモリーを設計・開発のISSIとパートナーシップを締結した。今後日本でも本格的に販売を行う。
1月にはRFパワー製品を供給するアンプレオンとパートナーシップを締結。サイプレスの製造中止品であるデュアル・ポートとFIFO SRAM製品群の継続供給を開始するなど取り扱い製品が増えた。
藤川代表は「製品の拡充は新たな顧客を広げるチャンス。サプライヤデベロップメントの人員も増強し、新規パートナー開拓を進めるとともに、既存パートナーとの関係強化も図り、ビジネス拡大につなげていく」と話す。
顧客に対するサポート向上に向けた投資も行う。4月からカスタマーサービス部門を日本オフィス内に設置。これまで海外からサポートしていたサービスを日本で提供できるようになり、問い合わせにも迅速な対応ができるようになった。