2020.07.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】エム・アールエフバッテリフリーによるIoTソリューション
佐伯 社長
エム・アールエフ(M・RF)は、高周波部品・機器の販売とコンサルタントを事業目的とする高周波の専門商社で、特徴を生かしたカスタマサービスには定評がある。
同社は、UHF RFIDシステムのスマートパッシブセンシング用途での活用拡大に向け、韓国PHYCHIPS社のRFIDリーダー/ライターソリューションの提案を強化する。各種IoT市場向けに、パッシブセンシング対応のRFID リーダー/ライターモジュールとアンテナを展開し、バッテリフリーによるIoTソリューションを提供する。
UHF RFID(920メガヘルツ帯)の用途は、従来はバーコード代替が主体だったが、最近は新用途としてスマートパッシブセンシングが注目されている。温度や湿度、圧力などのセンシングが可能なRFIDセンサーICを製品化する半導体メーカーが増加しており、バッテリレスでIoTのセンサー情報を無線で送受信できるRFIDパッシブセンシングの需要拡大が期待されている。背景には標準化団体EPCグローバルの新仕様「EPC Gen2 Ⅴ2」策定がある。
PHYCHIPSは、EPC Gen2 Ⅴ2対応のUHF RFID R/Wモジュール「RED4」をいち早く開発、販売開始した。ユーザーはRFIDパッシブセンサータグとRED4の組み合わせで、バッテリ不要でメンテナンスフリーのRFIDスマートパッシブセンサーシステム構築が可能。
エム・アールエフは、PHYCHIPSの国内代理店契約を締結済みで、各種用途向けにパッシブセンシング対応のUHF RFID R/Wモジュールと、アンテナによるRFID R/Wソリューションを展開する。想定用途としては、医療/ヘルスケア関係や、自動車組み立て工場での完成車湿度測定、社会インフラ関連などがある。
RED4はワールドワイド対応の小型・高性能なUHF RFID R/Wモジュール。外形サイズ24×24×高さ3ミリメートルのオールインワンSMDタイプ。重量3グラム。