2020.08.19 【コネクタ特集】 ケル高性能同軸ハーネスのTSLシリーズ、今春から販売開始
ケルは、第5世代高速通信規格5Gなどをターゲットとした戦略的製品として、最大32ギガbpsの高速差動伝送対応の0・55ミリピッチ高性能同軸ハーネス「TSLシリーズ」を開発、今春から販売開始した。
同シリーズは、高速伝送実現のため、材料・形状・寸法調整によるインピーダンスコントロールに加え、グランドの落とし方や伝送経路をなだらかにすることで共振対策を行っている。有効嵌合長は0・5ミリメートルで設定し、インサートの潜り込み量を削減。スタブ長の設計も最適化。従来の極細同軸ケーブル用コネクタで採用している多点グランド機構や金属シェルカバーでコネクタ全体を囲い込む構造を継承し、ノイズ対策を強化している。
同シリーズは、東京特殊電線の高性能同軸ケーブル「RUOTA」と組み合わせることで、低損失・低スキューで最大32ギガbpsの高速差動伝送を実現している。同シリーズはハーネス製品としてのみ提供する。
産業機器向け防水コネクタ「FWシリーズ」は、新バリエーションとして分岐・中継タイプ「FWB01」を販売開始した。FWシリーズはIP67対応の防じん防水性能を有し、5・0ミリピッチ防水コネクタとして業界最小クラスの嵌合高さ・長さを実現。
今後もさらなる極数展開や狭ピッチ対応など、バリエーションを充実させていく計画で、未開拓市場などに展開する。
同社は、コネクタ事業での戦略製品に①フローティングコネクタ②細線同軸コネクタ③圧着コネクタを掲げ、今後も新製品開発やバリエーション拡充に力を注ぐ。