2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】東芝デジタルソリューションズ 島田太郎社長
プラットフォーム事業を拡大へ
デジタルサービスの場を提供することで多くの利用者を引き寄せる「プラットフォーム」事業を拡大していく。
モノからコトへという発想でなく、コトが起こるような場所を用意すれば、おのずと「デジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)」は起こせるとみている。
既に「GAFA(ガーファ)」(米IT大手4社)は、プラットフォーマーとしてマッチングの状態をうまく創り出し、次々と新たなソリューションを生み出している。そうした「製造装置」をつくらないといけない。
当社としてもプラットフォーム事業の可能性に注目して、モジュール化した多彩なIoT機器やWebサービスを自由に組み合わせて便利な仕組みを簡単に実現できるようにする「ifLink(イフリンク)」を開発した。
この基盤への参加を業種や業界の枠を超えてオープンに呼び掛け、約100社が賛同してくれた。デファクト(標準)を取るためにはオープン化に踏み込むことが重要で、当社はそれを着実に実行しているところだ。
さらに当社は「アフターコロナ」を見据えた新たな自動車開発を実現しようと、サイバー空間で車載システムを試作できるようにする「分散・連成シミュレーションプラットフォーム」(ベネットDCP)の販売を始めた。自動車大手や部品メーカーから集まったエンジンやモーターの製品モデルを使い、組み合わせによる効果などを仮想的に確認できるようにした。
東芝は、フィジカル(実世界)から集めたデータをサイバー空間で分析・活用し実世界に付加価値を与える技術「サイバー・フィジカル・システム(CPS)」を駆使する「インフラサービスカンパニー」として企業価値を最大化しようと宣言。「デバイス・プロダクト」「インフラシステム(構築)」「インフラサービス」「データサービス」という四つの切り口から事業の拡大を目指している。
東芝グルーブの一員として、長期にわたる保守・更新・運用受託などを担うインフラサービスのデジタル化で中核的な役割を担っていきたい。