2020.09.10 電機業界 8月度の主な企業倒産

 FEP(大阪市中央区、設立90年、木下直義社長)は破産。負債総額は30億6000万円。

 IT関連のハードウエア・ソフトウエア開発、販売業にシフト。また、国際戦略として中国製液晶モニターの輸入や中国進出企業サポート事業にも注力し、業容は次第に拡大。山梨県内に工場を新設し、自社ブランドの液晶テレビの扱いを増加。

 業容拡大の一方で運転資金需要も膨張。外部資金への依存度が高まり、資金繰りのひっ迫を露呈、今回の事態となった。

 rs(東京都千代田区、設立89年)は特別清算。負債総額は約18億6800万円。

 キッチン家電の販売を中心に事業を展開。中国に商品開発、生産拠点を構えて自社ブランド製品を企画。コーヒーメーカーやオーブントースター、電気圧力鍋などを、通信販売会社やディスカウントストア、家電量販店などに販売していた。製品の不具合でリコールの負担が嵩み、業績が急速に悪化した。再建を目指し全金融機関から債権放棄などの再建計画が承認された。会社分割の方式でシロカに事業を譲渡、当社はシロカから現商号に変更。株主総会の決議により解散していた。

 エイチ・アンド・エス(新潟市中央区、設立99年、山本真司社長)は破産。負債総額は6100万円。

 家庭用簡易電位治療器の販売を事業に、各県で商業施設内での催事販売を行っていた。

 同類商品との競争や消費低迷による販売低下が進み、売上げは減少を続け、近年の売上げはピーク時の約半分となり、損益悪化が見られた。業績回復の見通しも立たぬ中で事業継続を断念して、事業を停止していた。

 桜井電材(東京都立川市、設立55年、宮内直次社長)は任意整理。負債総額は約3000万円。

 電設資材や照明器具等を販売し、地場の電気工事店や大手メーカーなどに取引基盤を築いてきたが、近年、数度にわたり資金ショートを露呈し、資金ショートとなり、7月には本社不動産を売却、事業も停止した。

 藤田電機商会(東京都葛飾区、事業主:藤田徳衛氏)は任意整理。負債総額は約3000万円。

 電線など配線器具の卸売を手がけ、小規模ながら地盤を形成していた。価格競争が激しく次第に販売が落ち込み、資金繰りを維持できず今回の事態となった。

 SIFT(東京都足立区、09年、飯塚浩一社長)は破産。負債総額は約2000万円。

 イベント等に使用される照明器具を取り扱い、一部施工なども行っていた。同業他社との競合激化による売上げ減少で経営不振が続いた。資金繰りも限界に達し事業継続を断念、今回の措置となった。

 Eコム(北九州市小倉北区、設立18年、中島唯夏社長)は破産。負債総額は、債権者9人に対して約1200万円。

 電気通信機器の販売を手がけていたが、計画通りに進まず業績は伸び悩み、債務弁済の目途が立たないなかで今回の措置となった模様。