台湾のアルミ電解コンデンサメーカー、立隆電子（Lelon）は、上半期に5Gおよび医療機器市場で急成長を遂げた。

　中国では新型インフラ政策で5G基地局設置が加速し欧州でも対応が進展。同社は中国と欧州の電気通信機器大手のアルミ電解コンデンサの戦略的サプライヤとなった。電気通信・ネットワーク系顧客からの上半期売上高は、昨年同期比で13・3％増加した。

　コロナ禍で医療機器需要がけん引し、同社の高品質アルミ電解コンデンサは新規顧客を多数獲得。既存顧客からの発注も増えた。

　長年にわたり情報通信市場の開拓を続け、長期的に顧客需要に対応し新製品を開発。現在は中国とヨーロッパ電気通信機器大手の戦略的サプライヤだ。

　コロナ禍により経済が大打撃を受けたことで各国は経済刺激策を積極的に打ちだした。中国では新型インフラ政策により5G基地局設置が加速し、20年には60万局増設すると予想。米国も5G無線インフラ建設と農村のブロードバンド化を含むインフラ計画を発表する予定。各国で関連政策が推進される中、同社は5G市場の拡大を新たなビジネスの好機として攻勢をかける。

　新型コロナウイルス感染症で医療・ヘルスケア機器の需要が拡大し、中でも呼吸器と生体情報モニターの需要が大幅に増加。同社はこの流れに乗って医療関連の新規顧客を多数獲得。その中には中国最大の医療機器メーカー邁瑞医療も含まれている。