2021.02.02 【コネクタ特集】小峰無線電機マルチGNSS対応アンテナ高精度タイプを拡充
小峰無線電機は、高周波同軸コネクタを主力とするコネクタメーカー。最近は、第5世代高速通信規格5G関連や、半導体製造装置分野などでも実績を拡大している。
同社は、複数の衛星測位システムの受信が可能なマルチGNSS対応アンテナ「QZシリーズ」の高精度タイプの製品ラインアップ拡充に努めている。同シリーズの新製品として、センチメートル級の測位を可能にするCLAS(センチメーター・レベル・オーギュメンテーション・サービス)に対応した高精度4周波マルチGNSSアンテナ「QZG1256fQ」を20年夏に販売開始した。
CLASはQZSS(準天頂衛星みちびき)からのL6信号を利用することで、センチメートル級の位置精度を得るための測位補強情報を送信するサービス。同補強により、誤差数センチメートルで測位を行うことが可能になる。
今回リリースしたQZG1256fQは、L1、L2、L5に加え、センチメートル級測位も可能となるL6も含んだ4周波対応のフラグシップモデルとして、高精度測位が要求される様々な用途に提案していく。
同社のQZシリーズは、昨年12月に開催された「全日本スーパーフォーミュラ選手権」(鈴鹿サーキット)でNTTドコモが実施した「docomo IoT 高精度GNSS位置情報サービス実証実験」に採用され、最高時速290キロメートルで走行中のフォーミュラカーで誤差約10センチメートルの測位を行うことに成功した。高速走行中のフォーミュラカーを利用した高精度測位実証は国内初となる。