2021.02.22 【関西版】企業課題解決 NTTドコモのソリューション竹中工務店と貨客混載輸送実験実施

建設MaaS実証実験の模様

桧皮 主査桧皮 主査

鍛地さん鍛地さん

 竹中工務店とNTTドコモ関西支社は昨年10月5日から11月30日に、大阪市内でドコモの「AI運行バス」システムを活用し、貨客混載輸送「建設MaaSオンデマンド移動&搬送」の実証実験を実施した。約550人が利用し、利用者、関係者のほとんどが満足したという。

 今回の実証実験は全国初となるオンデマンドによるヒト・モノの貨客混載輸送の検証。

 運行エリアは大阪市内約10キロメートル区画。竹中工務店事業所(本社・大阪本店)、地区FMセンター、主要駅数カ所、25カ所ほどの諸官庁施設、建設副資材取扱会社、ホームセンター、ほっかほっか亭総本部の各店舗など約50カ所に乗降ポイントを設置。車両は乗用車とワゴンの2台を用意。利用者はアプリやブラウザから乗降ポイントや利用時間などを登録することで活用できる。

 対象は竹中工務店社員など約1000人。建設副資材(養生材・カラーコーンなど)や、弁当などの飲食物も輸送。FMセンターから諸官庁施設への移動ニーズが最も多く、FMセンターから本社ビル、現場に行くニーズも多かった。「諸官庁に行くとしても駅から離れていることが多い。建設現場も同様。効率的な移動につながったのでは」と同支社法人営業部の鍛地啓太担当。

 また、弁当の輸送では温かい弁当が昼に届くといった現場のモチベーションアップにも貢献。貨客混載の場面もあったが、時間帯によっては物と人の輸送をすみ分けでき、効率的な輸送につながった。11月で実験は終了したものの、サービスの継続の声も上がっていたという。

 同営業部の桧皮貴史主査は「現実的に実装できるサービスと感じた。IRや大阪万博も見越して取り組みたい」と語った。