2021.03.05 【SMD特集】マウンタ動向スマート化が進む、自己完結型生産ライン実現
スマート化が進むSMT
SMT(Surface Mount Technology=表面実装技術)とは、スマホやテレビをはじめ様々な電子・電気機器に使われるプリント基板(プリント配線板)に電子部品や半導体、モジュール部品を搭載して完成させる製造技術・製造方法のこと。
実装機(マウンタ)で部品を搭載する工程だけではなく、部品供給から基板実装、はんだ付け、検査工程までの表面実装ライン全体をIoT技術でネットワーク化し、稼働率の向上など生産性を高めるスマート化、スマートファクトリー化が最近の大きな流れになっている。
コロナ禍で、生産現場でも人の接触を減らし、最少人数での作業が求められる中で、SMTラインを自動化するスマート化のニーズはますます高まる。
スマート化によって、例えば部品実装後の外観検査工程で部品の搭載漏れやはんだ付け不良などが見つかれば、瞬時にその情報を実装機やはんだ印刷機にフィードバックして修正し、不良の発生を抑えるなどの自己完結型の生産ラインを実現する。
かつての少品種大量生産の時代から、今は多品種少量生産、変種変量生産へと変わってきた。スマート化によるプログラミングで、段取り換えも生産ラインを止めないで行える、など生産効率が大きく向上する。
SMTラインを構成する各装置も進化を続けている。
実装機では搭載される0402、0201サイズなど超小型部品や、コネクタなど異形部品への対応が進む。また、リフロー装置では車載基板などのボイド抑制で真空リフローが使われ、基板検査ではこれまでに2次元から3次元検査が主流になってきている。
また、パーツフィーダを保管して実装機に送る工程を自動化するため自動倉庫(部品保管庫)も普及をを始めている。