2021.03.18 【九州・山口産業特集】九州テン計測機器管理システム発売
森田 事業本部長
九州テン(福岡市博多区、間嶋力彦社長)は、昨年11月、計測機器管理システム「ACE・FaciStation(エース・ファシステーション)」を発売した。
エース・ファシステーションは、工場で使用する計測機器を一元管理できるシステム。管理工数の削減につながり、業務の効率化を図れる。
計測機器情報の登録や校正スケジュールの管理、QRコードを利用した貸し出し記録や貸し出し機器の所在確認など、工場の保有する機器全般のマネジメント機能が充実している。校正スケジュール管理では、校正時期が近づくとメーン画面に通知。校正が必要な機器をひと目で把握することで、校正漏れを防ぐことができる。機器を登録している現行のExcelデータからコンバートできるため導入もスムーズだ。
機器の持ち出し時にはQRコードをスキャンして登録することで、使用者や場所、時間などを記録。校正対象の機器が工場のどこにあるのか、大まかな位置を確認できるほか、拡張オプションを利用すれば計測機器にRFIDタグやビーコンを付けることで場所をリアルタイムに表示して、より正確な管理が可能になる。
「こんなシステムが欲しいという現場の声から生まれた」と森田一之プロダクト事業本部長は話す。長崎県佐世保市の同社工場では、校正・点検時期を迎えた計測機器の所在が分からず捜索に時間を要するなど、機器の管理業務が課題だった。
他社でも同様の課題があると分かり、同社が15年から販売している医療機器管理システム「ACE・MediStation(エース・メディステーション)」をベースに開発に着手。九州・沖縄の国立大学病院をはじめ、全国の医療施設で高度医療機器の管理に運用されているシステムを工場の機器管理に応用する形となった。
エース・ファシステーションは、同社工場でも運用しており「ベースとなるシステムには実績があり、安心してご利用いただける。スマート工場化に貢献できたら」と森田事業本部長は話す。